マイクロサービスアーキテクチャ 2章 進化的アーキテクト(2)
進化的アーキテクトの主な責務
1.ビジョン
顧客や組織の要件を満たすシステムの技術ビジョンを明確に伝える。
以下のチェックポイントを確認するとよい。
- 戦略的目標は明確か? ・・・ 要件の方向
- 原則が存在しているか? ・・・ 達成手段の原則
監視:システム全体の健全性ビューが作成できる
インタフェース:技術、プロトコル、バージョニングなど
アーキテクチャの安全性:規則に正しく従ってサービス構築されている - プラクティスが選定されているか? ・・・ 技術的な側面
サービス実装例のドキュメントやカスタムのサービステンプレート(ノーコードのサービス構築など)は、「原則」構築に有益。
2.共感
顧客や同僚に対する自分の判断の影響を理解する。
3.協調
できるだけ多くの仲間や同僚と関わり、ビジョンの定義、改良、実行に役立てる。
4.適応性
顧客や組織の要求により技術ビジョンを変更する。
技術ビジョンの変更に伴い、「技術的負債」が発生する。
「技術的負債」は、実世界の負債と同様に「短期的な利点
はあるが、長期的にはコストとなる」技術をさし、継続的にみたときデメリットとなるものを指す。
これは「原則」的に採用されないはずだが、「例外処理」として採用される、または技術ビジョンの変更に伴い、更新されなかった場合には、負債ログとして残し、定期的に見直す運用体制を作る。
5.自律性
チームに対して標準化と自律性の実現との間の適切なバランスを見出す。
6.ガバナンス
実装しているシステムを技術ビジョンに合わせる。
COBIT(Control Objectvies for Information and Related Technology、情報関連技術のコントロール目標)がとても優れた定義をしています。
ガバナンスは、利害関係者のニーズ、状況、選択肢を評価し、優先順位付けと意思決定を通じて方向性を設定し、合意した方向性や目的に対する実績、順守、進捗の監視を行うことで企業の目的が達成されるようにすることです。
――COBIT5
go on developing...
参考